隣の女

とある一家、仲の良い若夫婦・ベルナールとアルレット、そして息子のトマの住む家の隣の空き家に隣人が引っ越してくる。
偶然にも、夫ベルナールと隣人の妻マチルドは、昔の恋人同士だった。
隣人同士というしがらみから、距離を置こうとしてもおけない二人。
案の定、二人は燃え上がり…

さて、この映画はダブル不倫のメロドラマと舐めてかかったらいけない面白さです。
冒頭から最後までずっと息苦しかったのは、音楽のせいか、映像のせいか、ストーリーのせいかな。
再燃する二人の関係は昔と変わらず、お互い愛し合いながらも、ベルナールは激情のままに行動し、マチルドは彼を愛する資格がないと苦しむ。
お互いを苦しく追い詰める合う愛しかない二人。
マチルドが距離を置こうとすると、激しく追い詰めるベルナール。
だけど、マチルドがそれに応えると、急に臆病になって引くベルナール。
どう転んでも精神的に追い詰められ病んでいくマチルド。
必要最低限用意された箱の中で、二人の狂おしい愛と葛藤をこれでもかと詰め込んでいます。
そしてこの映画は衝撃のエンディングを迎えるのだけど、それが私にはすごくいい着地で見終えて爽快感すら感じてしまいました。

「あなたと一緒では苦しすぎる。でも、あなた無しでは生きられない」
最後に登場する印象的な言葉。
ここまで自分や他人を傷つけてまでも求め合ってしまうエゴこそ、純粋な愛、なのかなと思わせられたのは、トリュフォーの思惑にはまってしまったってことなのか…

多分、今まで私の観たジェラール・ドパルデューの出演作で一番古い、若い頃の彼を観ることが出来て、しかも駄目旦那キャラでホクホクさせていただきました。

隣の女
(フランス/1981)
監督:フランソワ・トリュフォー

カテゴリー: movie, レビュー   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>